上京したての頃、まず覚えたのは節約と快速でした

国試に受かっていたので、とりあえず2回目の試験を受けずに済んで良かった。

月の目標は、

「給料日までお金をもたせる事!」

これは切実な問題です。

地元で就職した友達は、入職日までを満喫している。

飲み会のお誘いがあっても、

「そこに行くなら、テーブル買わないと!」

そんな感じでした。

そんなわけで、次は生活圏内のリサーチです。

幸い、近所にはスーパーもあるし、商店街もあるので、生活には全く困らなそう。

右も左も分からず、自転車で近所をうろうろしている時は、

行き先ある風に、長いこと住んでる住人感を出しながら。

今思うと、たぶん新参者感はかなり出ていたと思いますけど。

普通の街中で、行列のできているお豆腐屋さんを見つけた時は、

「さすが都会だなぁ」

「老舗っぽいし、ご近所密着なんだろうな」

これは買うしかないだろう!

とりあえず並んでみました。

が、お豆腐だけ買うのも何となく気まずい。

おからはハードル高いし…。

じゃあ、がんもどき?

煮物なんて作ったことないけど、まぁ何とかなるだろう。

今なら多少レパートリーもあるけど、その頃の自分には煮物は未知の領域。

お店のおばちゃんに教えてもらった通りに作ってみたけど、やっぱりちょっと微妙な味。

おばちゃんの作り方が悪いわけではなく、単純に、自分の技術の問題です。

今思うと、最初からめんつゆを使えば、もう少しマシになっていた気がします。

初心者なのに、醤油・みりん・だしで王道に挑むには、ちょっと、いや、かなり時期尚早でした。

一方で、鶏ひき肉をチンゲン菜で巻いてチンした、ほぼ技術不要の料理は普通に食べられたので、

「文明の利器と簡単レシピって大事だな」

と、妙な方向で学んでいました。

で、教訓。

料理に限らずですが、今になって思うのは、

「できない時は、調味料でも小道具でも、自分の未熟さを補う物に頼る」

って事です。

これって、結構いろんな事に通じる気がしています。

その話は、またおいおい。

電車も、快速に乗ればいいものを各駅停車に乗ってしまい、倍くらい時間がかかった事もありました。

でも逆に、わざわざいろんな路線を使ってみたり。

ちょうど桜の時期だったので、電車から見える景色もきれいで、

調子に乗って、中目黒まで目黒川の桜を見に行ったりもしていました。

見るものも、環境も全部新しくて。

これからの仕事には多少不安はあるけど、新しい生活にも少しワクワクしていた時期でした。

今でも、桜が咲く頃になると、あの頃を少し思い出します。

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